ドイツ刑法学研究ブログ

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2018年 02月 08日

詐欺罪:フランス刑法とドイツ刑法の比較研究(1)

1 問題の所在 
ある雑誌の記念号に論説38000字(刷り上がり40頁)以内、締め切り2018年5月31日(水)で執筆依頼を受けていたことを思い出した。以前の在外研究時にPawlik教授と日本の詐欺規定について話をした時、詐欺罪について比較法的には損害概念による限定がなされているドイツ法と欺罔概念に限定が付されているフランス法があるが日本法はどちらも限定されていないと言われたことからドイツ法とフランス法でなぜこのような違いが生じたのかを少し調べ、又Tonio Walter教授からもフランスの詐欺罪に関する大部の博士論文を贈呈してもらえたので、その内容を含めて紹介してみようと思っていたので、ちょうどいい機会だと思い特にフランスにおける manoeuvres frauduleusの概念と損害概念について比較法的に検討してみようと思っている。
さらに詐欺罪の客体についても以下のような指摘がある。
「ドイツでは,詐欺罪・恐喝罪が全体財産に対する罪として規定されている点で我が国と著しく条文の規定ぶりが相違する。我が国では,246 条・249 条の 1 項・2 項 において財物の移転と利益の移転を並置して いるのに対し,ドイツでは財産上の損害のみ が定められている。ここでは,物・利益の区別はなされていない上,物・利益の移転性も 客観面では要求されておらず,主観面で利得 目的を要求することで財産の移転罪という性質が確保されている。財物と利益を並置し,かつ,移転性も要求するの我が国の規定は,フランス刑法の影響で規定された証書騙取・証書強請の罪の延長 によって生成したものとみられる」(樋口・東京大学法科大学院ローレビュー8号[2013年]179頁)。すなわち「ボワソナードの刑法改正案に対する 司法省及び法律取調委員会が修正を加えた明治 22 年の仏文の刑法草案(Projét révisé de code pénal)の詐欺罪(493 条)をみると,客体が①金銭,②有価証券,③動産,④不動産,⑤各種の証書,⑦各種の有利な訴訟結果が羅列されている。一方,494 条の準詐欺罪においては「l’un des avantages illicites prévus à l’article précédent」と規定されている。 この仏文草案を元に法律取調委員会で確定した草案を反訳した日本語案では「前条に規定したる不正の利益の一」という文言が採用さ れている 9)[9) 条文は内田文昭ほか編著『日本立法資料全集20-2 刑法〔明治40年〕(1)-II』349,416頁(信山社, 2009 年)による]。調査した限りでは,この明治 22 年案で始めて,現行法の「不法の利益」に類似する文 言が出現している。ここでは,詐欺罪の多様な客体の規定の繰返しを回避するため,「不正の利益」という文言が使用されたといってよかろう」(樋口164 頁。なお中森喜彦「二項犯罪小論」論叢94巻5・6号215-227頁(1974年)も参照)。
そこで、フランス法における客体の記述の由来についても考察を加えたい。

2 フランス現行刑法の規定
(1)原文:Chapitre III : De l'escroquerie et des infractions voisines
Section 1 : De l'escroquerie
Article 313-1
L'escroquerie est le fait, soit par l'usage d'un faux nom ou d'une fausse qualité, soit par l'abus d'une qualité vraie, soit par l'emploi de manoeuvres frauduleuses, de tromper une personne physique ou morale et de la déterminer ainsi, à son préjudice ou au préjudice d'un tiers, à remettre des fonds, des valeurs ou un bien quelconque, à fournir un service ou à consentir un acte opérant obligation ou décharge.
L'escroquerie est punie de cinq ans d'emprisonnement et de 375 000 euros d'amende.
(2)邦訳:第3章詐欺及びその周辺の犯罪
第1節 詐欺
Art. 313-1 Code pénal
第313-1条〔詐欺〕「①虚偽の氏名若しくは資格を用い,真実の資格を濫用し又は不正な策略を用いて,自然人又は法人を錯誤に陥れて,その者又は第三者の利益に反して,資金,有価証券若しくは何らかの財物の引渡し,役務の提供又は債務履行若しくは債務の免除について,承諾させる行為は,詐欺とする。
②詐欺は,5年の拘禁刑及び2,500,000フラン[現在は:375,000ユーロ]の罰金で罰する。」
『フランス新刑法典』(平成7年・法曹会)113頁
(3)ドイツ語訳:
Escroquerie (Betrug) begeht, wer unter Verwendung eines falschen Namens oder einer falschen Eigenschaft oder unter Mißbrauch einer echten Eigenschaft oder unter Einsatz arglistiger Machenschaften eine natürliche oder juristische Person täuscht und so zu ihrem Nachteil oder zum Nachteil eines Dritten veranlaßt, Geld, Wertgegenstände oder irgendein Vermögensgut zu übergeben, eine Dienstleistung zu erbringen oder ein Rechtsgeschäft zu tätigen, das eine Verpflichtung oder Entlastung bewirkt. Der Betrug wird mit fünf Jahren Gefängnis und 375000 Euro Geldstrafe bestraft.“
Literatur:Tonio Walter: Betrugsstrafrecht in Frankreich und Deutschland. C.F. Müller, Heidelberg 1999

3 1791年7月19日違警罪と軽罪に関するデクレ(19 JUILLET 1791. DÉCRET RELATIF À L'ORGANISATION D'UNE POLICE MUNICIPALE ET CORRECTIONNELLE)(上野・後掲57頁参照)
TITRE II. - POLICE CORRECTIONNELLE.
Dispositions générales sur les peines de la police correctionnelle et les maisons de correction.
Classification des délits et peines qui seront prononcées.
Article 35. - « Ceux qui, par dol, ou à l'aide de faux noms ou de fausses entreprises, ou d’un crédit imaginaire, ou d'espérance ou de craintes chimériques, auraient abusé de la crédulité de quelque personne, et escroqué la totalité ou partie de leur fortune, seront poursuivis devant les tribunaux de district, et, si l'escroquerie est prouvée, le tribunal du district, après avoir prononcé la restitution et dommages-intérêts, est autorisé à condamner, par voie de police correctionnelle, à une amende qui ne pourra excéder 5000 livres et à un emprisonnement qui ne pourra excéder deux ans. En cas de récidive, la peine sera double. Tous les jugements rendus à la suite des délits mentionnés au présent article seront imprimés et affichés. »
4 1810年刑法典 CODE PÉNAL DE 1810
ARTICLE 405.
Quiconque, soit en faisant usage de faux noms ou de fausses qualités, soit en employant des manœuvres frauduleuses pour persuader l'existence de fausses entreprises, d'un pouvoir ou d'un crédit imaginaire, ou pour faire naître l'espérance ou la crainte d'un succès, d'un accident ou de tout autre événement chimérique, se sera fait remettre ou délivrer des fonds, des meubles ou des obligations, dispositions, billets, promesses, quittances ou décharges, et aura, par un de ces moyens, escroqué ou tenté d'escroquer la totalité ou partie de la fortune d'autrui, sera puni d'un emprisonnement d'un an au moins et de cinq ans au plus, et d'une amende de cinquante francs au moins et de trois mille francs au plus.
Le coupable pourra être, en outre, à compter du jour oit il aura subi sa peine, interdit, pendant cinq ans au moins et dix ans au plus, des droits mentionnés en l'article 42 du présent Code : le tout sauf les peines plus graves, s'il y a crime de faux.
中村義孝 (編訳)『ナポレオン刑事法典史料集成』(法律文化社・2006年)
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フランス刑法資料
『新刑法典』法務資料451,452(1994-95)
関連情報1992年7月22日公布/1994年3月1日施行
新倉修他(訳)「新刑法典」法律時報66-7~12(1994)
関連情報1992年7月22日公布/1994年3月1日施行
森下忠(紹介)「新刑法典」日仏法学19(1995)
関連情報1992年7月22日公布/1994年3月1日施行
『刑法典』法務資料448(1990)
内田 博文・中村 義孝 [共訳]「フランス1791年刑法典(Code pénal<25 Septembre-6 Octobre 1791>)立命館法學 (96), 44-73, 1971-10
上野芳久「フランス刑法改正の歴史」相模工業大学紀要 21巻1号55-80頁(1987年)
フランス刑法研究会(訳)「刑法典総則規定の改正法案に関する国民議会法務委員会報告書」国学院法学29-1~3,30-2(1991-92)
関連情報1989年10月2日のいわゆるマルシャン第一報告書
新倉修・上野芳久・岡上雅美(訳)「刑法典第3部改正法案に関する国民議会法務委員会第1報告書(1991年12月12日)」比較法学(早稲田大学)29-1,30-1(1995-96)
関連情報 財産犯に関するいわゆるイエ第1報告書
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日本刑法典制定史年表
旧刑法◆沿革
□1867(慶応3)年10月:朝廷、徳川慶喜から大政奉還の上表を受ける:人はむな(1867)しい大政奉還。大政奉還と王政復古の大号令。十五代将軍徳川慶喜が土佐の山内豊信(容堂)らの意見を受け入れ、政権を朝廷に返上。「王政復古の大号令」が出される。
□1868(明治元)年2月頃:仮刑律の編纂:人はろーや(1868)に仮刑律
□1869(明治2)年7月:版籍奉還:人は無く(1869)ちな版籍奉還:諸藩主が土地(版)と人民(籍)の支配権を朝廷に返上。旧藩主を知藩事として旧大名領の支配を継続させた。
□1870(明治3)年10月:新律綱領:人はなぜ(1870)罪を犯すか新律綱領
□1871(明治4)年9月:岩倉使節団出発、司法省設置(初代司法卿は江藤新平)、廃藩置県:いや、泣い(1871)てもダメよ、廃藩置県
□1873(明治6)年:改定律例(6月13日頒布、7月10日施行):死刑はいや、なみ(1873)だの改定律例
□1873(明治6)年:ボアソナード来日
□1873(明治6)年:箕作麟祥によるフランス刑法典の翻訳
□1875(明治8)年:司法省、刑法改正草案の起草を開始「起案ノ大意」(9月20日)
明治8年9月に司法省に刑法草案取調掛が設置され,刑法の編纂が始まる。先ず, 総則部分が編纂されて,「日本帝国刑法初案」(第I編82条)として明治9年4月に 司法省から正院に上呈された。それはさらに「改正刑法名例案」として元老院に送 られたが,不完全であるという理由で審議を経ずに返された。そこで,司法省では 明治9年5月,新たにボワソナード起草の草案を原案として編纂作業を開始した。
□1875(明示8)年:大審院設置、拷問廃止:嫌なこ(1875)と裁いてくれる大審院
□1877(明治10)年:旧刑法草案確定稿の完成(11月):この作業は明治10年11月に終了し,編纂委員から司法卿大木喬任に「日本刑法草案」(IV編478条)として提出され,さらに司法省から太政官に上呈された。太政官では,明治10年12月に,刑法草案審査局を設置して,そこで司法省草案の審査作業が開始された。
□1878(明治11)年:刑法草案審査局(総裁:伊藤博文)による修正作業開始(1月)
□1879(明治12)年:「刑法審査修正案」完成(6月)
 審査局の審査は,明治12年6月に終了し「刑法審査修正案」(IV 編430条)として太政大臣に上申された。翌明治13年3月「刑法審査修正案」は元老院に送られ,同年4月16日に審議を終了し,翌日これを上奏した。
□1880(明治13)年:「刑法審査修正案」元老院の審議(3月)と若干の修正
 「元老院修正案」は内閣で承認され,明治13年7月17日太政官布告第36号刑法(4編430条)と して公布され,15年1月1日から施行された。
□1880(明治13)年:旧刑法公布(明治13年太政官布告36号)(7月17日)、治罪法(のちの刑事訴訟法)公布:目には目を、歯には歯をの旧刑法が公布され、いや、歯を(1880)取らないで
□1882(明治15)年:旧刑法施行(1月1日)、治罪法施行:旧刑法が施行され罰された人ははに(1882)かむ
□1908(明治41)年:現行刑法典(明治40年法律45号)
旧刑法の改正の必要性をみとめた司法省では、遅くとも明治十六、七年頃に改正案を作成して太政官に提出し、太政官ではこれを調査して改正案を作成したのであった。他方、ボアソナードが起草した旧刑法の改正案は明治十八年に脱稿し、その後司法省は法律取調委員をおき、このボアソナードの改正案を修正せしめ、その修正案は明治二十一、二年頃出来あがったのである。これらの複数の改正案を参酌して作成されたのが、明治二十四年一月、第一回帝国議会に提出された刑法草案(明治二十四年草案と呼ぶ)である。この草案は衆議院の審査委員会で調査されていたが、議決をみずに会期を終了した。そこで、司法省では、明治二十五年一月、刑法改正審査委員会を設け、そこで右の草案を取り調べ、明治二十八年にその案が脱稿したので、これについて裁判所の意見を求め、さらに、明治三十年に弁護士会の意見を求め、その結果まだ不十分であるというので、明治三十二年に法典調査会の審議にかけて改正案ができたので、明治三十四年二月、政府はこれを第十五回帝国議会に提出した(明治三十四年草案と呼ぶ)。しかし、貴族院の特別委員会で議事未了のまま会期を終了し、この改正案は成立を見るに至らなかった。そこで、政府は、この改正案を全国の裁判所並びに弁護士協会等に諮訥し、改正の大体および各条項について意見を求め、さらに、これを法典調査会の議に付した。同会ではそれらの意見および明治三十四年の貴族院特別委員会の意見を参酌して、多少の修正をして改正案がなったので、政府は、明治三十五年第十六回帝国議会に提出した(明治三十五年草案と呼ぶ)。この改正案は貴族院で修正可決されたが、衆議院で審査未了のまま会期が終了した。翌明治三十六年に、前案に若干の修正が加えられた草案が第十七回帝国議会に提出されたが、議会が解散されて議事にのぼらなかった。その後、政府では、右の改正案について審査を加え、さらに、多少の修正をして案が成ったので、明治四十年一月第二十三回帝国議会に提出した(明治四十年草案と呼ぶ)。これは貴族院において修正可決され、衆議院においてさらに修正されたので、両院協議会を開き、そこで得られた案が両院の議決を得て成立し、同年四月法律第二十四号として公布され、翌明治四十一年勅令第百六十三号により、同年十月一日より施行された。これが現行刑法である。(野村稔「明治維新以後の刑法制定史と未遂規定」)
旧刑法と現行刑法の規定の比較
山野金蔵編『新旧刑法対照』明治41年、有斐閣(明治13年太政官布告第36号「刑法」と明治40年法律第45号「刑法」の新旧条文対照表)156頁
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現行刑法制定までの過程
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(100)「賊盗」という項目のもとに他の財産犯とともに置かれている、この規定は以下のようなものである。

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足立友子「詐欺罪における欺罔行為について(一) : 詐欺罪の保護法益と欺罔概念の再構成」名古屋大学法政論集208号(2005年)97-144頁

旧刑法関連規定
  第五節 詐欺取財ノ罪及ヒ受寄財物ニ関スル罪
第三百九十条 ①人ヲ欺罔シ又ハ恐喝シテ財物若クハ証書類ヲ騙取シタル者ハ詐欺取財ノ罪ト為シ二月以上四年以下ノ重禁錮ニ処シ四円以上四十円以下ノ罰金ヲ附加ス
②因テ官私ノ文書ヲ偽造シ又ハ増減変換シタル者ハ偽造ノ各本条ニ照シ重キニ従テ処断ス
第三百九十一条 幼者ノ知慮浅薄又ハ人ノ精神錯乱シタルニ乗シテ其財物若クハ証書類ヲ授与セシメタル者ハ詐欺取財ヲ以テ論ス
第三百九十二条 物件ヲ販売シ又ハ交換スルニ当リ其物質ヲ変シ若クハ分量ヲ偽テ人ニ交付シタル者ハ詐欺取財ヲ以テ論ス
第三百九十三条 ①他人ノ動産不動産ヲ冒認シテ販売交換シ又ハ抵当典物ト為シタル者ハ詐欺取財ヲ以テ論ス
②自己ノ不動産ト雖モ已ニ抵当典物ト為シタルヲ欺隠シテ他人ニ売与シ又ハ重子テ抵当典物ト為シタル者亦同シ
第三百九十四条 前数条ニ記載シタル罪ヲ犯シタル者ハ六月以上二年以下ノ監視ニ付ス
第三百九十五条 受寄ノ財物借用物又ハ典物其他委託ヲ受ケタル金額物件ヲ費消シタル者ハ一月以上二年以下ノ重禁錮ニ処ス若シ騙取拐帯其他詐欺ノ所為アル者ハ詐欺取財ヲ以テ論ス
第三百九十六条 自己ノ所有ニ係ルト雖モ官署ヨリ差押ヘタル物件ヲ蔵匿脱漏シタル者ハ一月以上六月以下ノ重禁錮ニ処ス但家資分散ノ際此罪ヲ犯シタル者ハ第三百八十八条ノ例ニ照シテ処断ス
第三百九十七条 此節ニ記載シタル罪ヲ犯サントシテ未タ遂ケサル者ハ未遂犯罪ノ例ニ照シテ処断ス
第三百九十八条 此節ニ記載シタル罪ヲ犯シタル者第三百七十七条ニ掲ケタル親属ニ係ル時ハ其罪ヲ論セス

日本刑法草案
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渡辺靖明「詐欺罪と恐喝罪との関係をめぐる考察」

詐欺罪における不法領得の意思について(松宮)
「明治13年の旧刑法では,詐欺罪は,財産犯ではあるが,今日の委託物横 領罪等とあわせて「詐欺取財及び背信の罪」に位置づけられていた。そこ では,詐欺罪は「詐欺取財」(旧刑法390条以下)として「財物」(=動産) を対象とするものが基本型であり,それに,個別の財産的利益を徴表する 証券などに対する罪を加えるという形がとられていた。これは,1810年の フランス刑法典の影響下を受けたものである。この位置づけは,明治23年の改正刑法草案にも受け継がれたが,その後,(308頁) 明治34年や明治35年の草案では,詐欺罪は,「賊盗の罪」として,窃盗罪 や強盗罪と同じ節に位置づけられる。その理由は,窃盗,強盗および詐欺 取財の三種の罪は「元来其性質を同じうするを以て之を一章に集むること 便宜なり」というものであった9)。そこでは,詐欺は賊盗の一態様と考え られていたのである。ところが,明治39年の刑法改正案では,この位置づけが再度変更される。 この草案では,「賊盗の罪」が「窃盗及び強盗の罪」と「詐欺の罪」の二つの章に分けられたのである10)。ここに,詐欺罪は,「賊盗の罪」の一態 様から独立し,窃盗罪,強盗罪とは異なる位置づけを与えられたのである。」
恒光徹「不法原因給付の法理と詐欺罪・横領罪の成否--フランス法との比較法的検討」岡山大学法学会雑誌 41(3), p465-535, 1992-03
浅田 和茂「不法原因給付の法理と詐欺罪・横領罪の成否--フランス法との比較法的検討」恒光徹(岡山大学法学会雑誌 41巻3号)(刑事法学の動き)法律時報 64(13), p258-261, 1992-12
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末道康之『フランス刑法の現状と欧州刑法の展望』(2012年)
不作為の詐欺罪について
第4章 不作為犯をめぐる解釈論……54
Ⅰ はじめに……54
Ⅱ 不作為犯の概念……58
1 不救助罪及び犯罪不阻止罪  58
2 未成年者及び家族の遺棄・不保護罪  65
Ⅲ 不真正不作為犯に関する解釈論……69
1 詐欺罪に関する裁判例  69

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by strafrecht_at | 2018-02-08 16:30


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